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点字広報ふくしま第287号

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年7月29日更新

目の不自由な方(かた)に対して、県政の主要施策の解説や県政の動きなどを紹介しています。

編集・発行 福島県広報課

福島県点字図書館(外部リンク)

<県政の窓>浜通りからふくしまの未来を創る

  県では、福島イノベーション・コースト構想を推進することで浜通りの新たな産業の創出を目指しています。今回は、福島イノベーション・コースト構想の胎動を身近に感じながら、ふくしまの未来を創るために挑戦し続ける方々を紹介します。 

福島イノベーション・コースト構想とは 

 福島イノベーション・コースト構想は、東日本大震災および原子力災害によって失われた浜通り地域などの産業を回復するため、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクトです。廃炉、ロボット、エネルギー、農林水産などの分野におけるプロジェクトの具体化を進めるとともに、産業集積や人材育成、交流人口の拡大などに取り組んでいます。

インタビュー(1) 和牛繁殖農家 佐藤一郎さん(飯舘村) 飯舘牛ブランドの復活に向けて

 村の避難解除に伴い、相馬市の避難先から昨年5月に帰還しました。現在は和牛の繁殖を53頭まで拡大して経営しています。私は繁殖農家なので、牛に子を産ませてから10カ月くらいで市場へ販売します。牛は年1頭の子牛を産むのですが、牛の分娩(出産)には一週間泊まり込みをすることもあるので大変です。
 そこで、Ictを活用した実証実験に参加しています。労働力を省力化できることに加え、データを蓄積することで、将来的に若い世代へ指導するための資料になると考えたからです。新しいやり方を飯舘村でチャレンジし、発信することが一番大切だと思います。いずれは牛の肥育までやり、飯舘牛ブランドを復活、再興したいです。

 Ict(情報通信技術)活用で負担軽減

 雌牛の首に巻き付けたセンサーやカメラ等で、その行動から発情期を察知して人工授精のタイミングを確認したり、分娩(出産)の監視などをしています。牛舎内に設置したカメラで牛の行動を把握し、パソコンやタブレットで牛の個体情報を一元管理できるので助かってます。外出先から、後継者である息子へ簡単に飼育方法を伝えられるのもいいですね。 

インタビュー(2) 一般社団法人あすびと福島 沖沢真理子さん(南相馬市) 自ら考え、行動できる人を育てたい

 「あすびと福島」は福島の復興を担う人材が育ってほしいとの志のもと、震災後に南相馬市に設立された団体です。自然エネルギーを体験学習する小中学生や、地域の課題を解決したいと思って活動する高校生の成長を支援しています。
 昨年の夏からは、福島イノベーション・コースト構想を小中学生にも理解してもらおうと、高校生がロボットのPepper(ペッパー)にプログラミング。Pepperが出すクイズを通し、関心を持ってもらう活動に取り組みました。高校生はみんなで盛り上がりながら、小中学生に興味を持ってもらうにはどうすればよいか一生懸命考え、工夫を重ねていました。
 自分の考えや意見を持って伝えることができる、その伝えたことを実行に移せる、そういう人を育てる場をつくっていきたい。自分の地域に誇りを持って活動する高校生が小中学生にとってカッコいい存在となり「憧れの連鎖」が生まれるよう、高校生の生き生きとした活動をサポートし続けます。

インタビュー(3) 株式会社エイブル取締役工事本部第一工事部長 岡井勇さん(広野町) 「ロボットで不可能を可能に!」苦労の先に光が見える

 現在、福島第一原発1・2号機の排気筒を解体するという、前例のない工法での工事に取り組んでいます。具体的には、120メートルの排気筒を上部から地上59メートルまで除去するという世界初のプロジェクト。排気筒の下は高線量で人が入れないため、バスを近くに待機させて、遠隔操作でロボットを使いながら、クレーンで吊って上から順々に除去します。
 大前提として、まずは解体できる方法を楽観的に発想するんです。始めから難しく考えるとできない。そして、現場で困らないように、会社の敷地内で模擬筒を作って入念にシミュレーションします。もちろん、実際にやってみると壁にぶつかりますが、苦労しながらやっていると「これだ!」という解決策が見えてくるんです。
 廃炉は地元企業である私たちの悲願。そのためには、新しいロボットの開発などが必要になってきます。人材育成も含めて、そういう技術を浜通りから高めていければと思います。子どもたちの将来のために、これからも不可能を可能にする取り組みをしていきます。

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<わかる県政>廃炉を監視する福島の”目”

 福島第一原子力発電所では、事故の収束や廃炉に向けた作業が行われています。県では、安全確認を行う監視体制を整備して、国・東京電力の廃炉作業が安全かつ着実に進むよう、厳しく監視しています。

現地駐在員による監視

楢葉原子力災害対策センターに駐在している県職員が、原子力発電所の構内に入り、廃炉作業が計画通り着実に進められているか、十分な安全対策が講じられているかなどを、日々確認しています。トラブル発生時には、早くに現場確認や情報収集を行います。

専門家・行政の視点で確認

「廃炉安全監視協議会」は、学識経験者、関係13市町村、県から構成され、立入調査などを通じて廃炉の進みぐあいや安全対策などを確認し、国・東京電力に対して申し入れを行っています。 

県民の目線で確認

「廃炉安全確保県民会議」は、関係13市町村の住民や県内の各種団体の代表者がメンバーとなり、会議や現地視察を通じて廃炉に向けた取り組みの状況を確認しています。 

問い合わせ先 県庁原子力安全対策課 電話番号 024(521)8054

 

情報ボックス

原子力損害の賠償等に関する問い合わせ窓口

 県では、原子力損害賠償の円滑な請求・支払いを支援するため、電話による問い合わせ窓口を開設しています。
 弁護士による電話法律相談、県内各地で実施する個別法律相談などの予約も受け付けています。賠償請求手続きの不明な点やお困りの点など気軽にお問い合わせください。

◆問い合わせ先 原子力損害の賠償等に関する問い合わせ窓口
 電話番号 024(521)8216 午前8時30分~午後5時15分(土日祝日除く)
 ※毎週水曜日(祝日を除く)午後1時~5時は、上記の電話番号で弁護士による電話法律相談を受け付けています。

逃げ遅れゼロへ!避難情報が変わりました

 5月から水害や土砂災害に係る避難情報を、5段階の警戒レベルでお知らせしています。自らの命は自ら守る意識を持ち、警戒レベル3や4が発令された場合は地域の皆さんで声を掛け合って、安全・確実に避難しましょう

警戒レベル3:避難準備、高齢者等は避難を開始する。
警戒レベル4:早くに全員避難する。
警戒レベル5:既に災害が発生しており命を守るために最善の行動をとる。 

◆問い合わせ先 県庁災害対策課 電話番号 024(521)7194 

消費生活の問題について専門家に相談してみませんか?

 借金・多重債務問題や震災関連の問題など、さまざまな消費生活相談に対応するため、県消費生活センターでは「弁護士・司法書士による法律相談」と「ファイナンシャルプランナーによる生活再建等相談」を行っています。相談の日時・方法など、詳しくは下記までお問い合わせください。
※県中・県南・会津地方振興局では、弁護士による無料法律相談を実施

◆問い合わせ先 県消費生活センター 電話番号 024(521)0999

障がい者差別解消相談ダイヤル

県では、障がいのある人やその家族等からの障がいを理由とする差別に関する相談をうける「障がい者差別解消相談ダイヤル」を設置しました。
 障がいを理由とする差別等でお困りの際はお電話ください。

■相談専用ダイヤル (024(521)8740
■受付日時 月~金曜日 午前8時30分~午後5時15分
※祝日、年末年始(12月29日から1月3日)を除く

◆問い合わせ先 県庁障がい福祉課 電話番号 024(521)7170 

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点字図書館だより

1.見えにくい・見えない人のための生活・福祉機器展
 (福島県点字図書館のつどい)について

 本誌5月号でもお知らせしていますが、毎年開催している「福島県点字図書館のつどい」を「見えにくい・見えない人のための生活・福祉機器展」としてリニューアルします。
 当日は、最新機器や日常生活に役立つ用品を一堂に展示します。参加申し込みは不要です。ご都合の良い時間にお越しください。福島駅周辺から会場までの手引き、会場内での手引きが必要な方は、ボランティアの方をお願いしますので、事前に当館へお申し込みください。詳細は点字広報ふくしま2019/5 第286号をご覧いただくか、当館までお問い合わせください。
※当日、当館は臨時休館日となります。

■開催日  8月4日(日曜日)
■会 場  コラッセふくしま 4階 (福島市三河南町)
■参加費  無料 

2. 触って、話して、見て楽しむ美術鑑賞ワークショップ 「神話と機械を見聞きする」のご案内

日時  9月1日(日曜日)  (1)午前10時30分~正午 (2)午後2時~3時30分
会場  福島県立美術館 企画展示室など (福島市森合)
講師  やなぎ みわ 氏(美術家) 荒木 康子 氏(福島県立美術館学芸員)
参加費 無料
対象  中学生以上の視覚障がい者 各回5人程度
内容  
現代美術のみならず演劇界でも忘れられないシーンを作り出してきた美術家、やなぎみわの想像の世界に迫ります。日本神話を題材に福島の桃を撮影した写真の新シリーズや、福島工業高校などと連携して制作したロボットたちによる演劇空間「神話機械」を視覚障がい者、晴眼者が一緒に耳や手、ことばを使って鑑賞します。(午前、午後とも同じ内容です。どちらかの時間帯でご来場ください。)
申込方法 電話で当館にお申し込みください。
申込期限 8月20日(火曜日)

3. Daisy図書再生アプリ(ボイス オブ デイジー5)の紹介

 ボイス オブ デイジー5はIos 11以降が動作するIphone, Ipad, Ipod touchを使ってデイジー図書を耳で聴いて読書をするためのアプリです。サピエID、パスワードを使い、アプリ上から検索、試聴をすることができます。
 また、デイジー雑誌の定期配信に対応しているため、講読しているデイジー雑誌が更新されるたびに最新版を聞くことができます。料金は3,100円と少し高めですが、Voiceover環境下でも問題なく使用できるアプリのひとつです。

4.「みんなの広場」に原稿をお寄せください

 点字広報ふくしまのコーナー「みんなの広場」では、皆さんからのご寄稿をお待ちしています。氏名を明記の上、手紙・メールなどで当館までお寄せください。
 作品は未発表のものに限ります。原稿はお返しできませんのでご了承ください。応募多数の場合は選考となる場合があります。

○内容  体験記、自作の詩・短歌、エッセイ、本の感想など 
○字数  1ページ分 墨字600字(縦20×横30)程度  点字用紙1枚半(片面)程度
○題名がある場合は記載してください。

◆県点字図書館 電話番号 024(531)4950

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みんなの広場

「渡辺荘の宇宙人」を読んで

視覚支援学校中学部3年 小山田 瑠琉(おやまだ るる)

 去年私は、福井での全国障害者スポーツ大会に参加しました。その時に、郡山市の聴覚支援学校の友達ができました。彼女は耳が不自由でしたが、もし補聴器をつけても聴き取れないとしたら、会話ができないだろうなと思いました。私が手話を覚えればよいと考えましたが、私には手話が見えません。しかし、指文字や触手話があると知りました。
 そこで、福島智さんの本「渡辺荘の宇宙人」を読みました。福島さんは盲聾で指点字というものを使い会話をしていることを知りました。これだったら私も耳が不自由な人と会話ができるかもしれないと考えながら読んでいました。
 私は生まれつき目が不自由なので、これが当たり前ですが、福島さんは途中で失明したり、失聴したりしたので生活が大変だろうなと思いました。「ひとききぼれ」や「ひとふれぼれ」など、面白い表現がたくさん使われていたので、とても楽しく読むことができました。特に印象に残ったのは、福島さんがお坊さんの頭を触らせてもらうシーンです。私も実際に去年、創立120周年の記念演奏会で触りました。自分の経験と照らし合わせると、確かにそうだなと思う話も沢山ありました。
 私はこれから、国体の経験と本からの感動を生かして、どうすれば相手の人と心を通わせられるか、考え、行動を起こしたいと思います。 

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協力会だより

~平成31年度定時総会開催~

 標記定時総会は、4月26日福島市の「グランパ-クホテルエクセル福島恵比寿」で開催し、平成30年度事業報告と決算および平成31(令和元)年度事業計画と予算が審議され、いずれの議案も原案のとおり承認または可決されました。
 また、任期満了に伴う役員改選では理事12名、監事2名が選任され、臨時理事会において会長(代表理事)と副会長2名が選定されました。

・会 長(代表理事) 古川 雅之(再任)
・副会長 篠木 敏明(再任) 橘 洋子(再任)

 当会といたしましては、本年度も視覚障がい者の福祉の向上のための事業を積極的に推進して参りますので、関係者の皆さんのご支援・ご協力をお願いいたします。
 なお、総会に先立ち、長年にわたり活動された方々に対し、会長から表彰状および感謝状と記念品が贈られました。
 受賞された方々は、次のとおりです。(敬称略:五十音順)

○表彰状
・功労者(前理事)鈴木 千賀子 (前理事)丹野 功一
○感謝状
・点 訳 安藤 君代    ・点 訳 荻野 由紀
・点 訳 小原 直孝    ・点 訳 鈴木 由利
・点 訳 藤岡 紀美子   ・点 訳 松坂 知代子
・点 訳 増田 英子    ・点 訳 宮川 里江
・音 訳 伊藤 美香    ・音 訳 千代 タケ子
・音 訳 富樫 美枝子

◆県視覚障がい者協力会 電話番号 024(533)4085(Fax兼用)

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生活支援センターだより

1.後期高齢者医療被保険者の皆さんへ

~8月1日から被保険者証が新しくなります~

 新しい被保険者証(オレンジ色)は7月中にお送りしています。
 8月1日以降に医療機関で受診をする際には、必ず新しい被保険者証(オレンジ色)を窓口にお出しください。
 今までお持ちの被保険者証(ピンク色)については、8月1日以降、なるべくお早めに、お住まいの市町村の後期高齢者医療担当課まで返却するようお願いします。
 また、視覚障がいをお持ちの方の被保険者証に点字シールの貼付を希望する場合は、被保険者証を持ってくるの上、お住まいの市町村の後期高齢者医療担当課にお申し出ください。

◆お問い合わせ先
 お住まいの市町村の後期高齢者医療担当課または福島県後期高齢者医療広域連合
 電話番号 024(528)9025(代表)

 

2.本年度展示の新しい用具の紹介

 本年度はドイツ製の高機能な折りたたみ杖と音声ICタグレコーダーを購入します。白杖は軽金属製で、グリップはブナ材のハンドメイドで手触りが良いです。石づきは小さなローラチップです。長さは、121cmから138cmまで調整できます。価格も39,500円と高額です。センターにお越しの際はぜひ、この杖の高級感を体験ください。

◆県視覚障がい者生活支援センター 電話番号 024(535)5275

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福祉協会だより

~令和元年度定時総会開催~

 5月19日、郡山駅前のビッグアイを会場に、令和元年度の定時総会が行われました。
 川崎副会長の開会のことばで始まり、阿曽会長の挨拶と続きました。引き続き、阿曽会長を議長に、平成30年度の事業報告、活動計算書報告、会計監査報告が提案され審議の結果、事務局の原案どおり承認されました。続いて、平成31(令和元)年度事業計画、活動予算書が提案され審議の結果、事務局の原案どおり承認されました。
 引き続き役員改選が行われました。理事への立候補者はなく阿曽幸夫氏、川崎栄一氏、関口徳成氏ら14名が理事として、赤間信哉氏、佐瀬由紀子氏、佐藤秀州氏の3名が監事として選任されました。
 直ちに理事会が招集され、監事立ち会いのもと、14名の理事の中から、阿曽幸夫氏(会長)、川崎栄一氏(副会長)、関口徳成氏(副会長)、金子久雄氏(副会長)が代表理事に、中村雅彦氏が専務理事に選任されました。理事の任期は2年間、監事は4年間になります。

◆県視覚障がい者福祉協会 電話番号 024(535)5275

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