点字広報ふくしま第270号
県政の窓
全国新酒鑑評会金賞受賞数4年連続日本一!「ふくしまの酒」
県では、県政のさまざまな分野での地産地消の取り組みを推進するため「地産地消推進アクションプログラム」を策定しています。福島ブランドを回復させ、産業復興・風評払拭を目指して取り組んでいます。今回は、県産食材の消費拡大を推進している皆さんの取り組みをご紹介します。
県酒造組合会長[ 末廣酒造(株) 代表取締役社長] 新城 猪之吉さん
【国内外で認められた「ふくしまの酒」】
私が酒造組合の会長に就任して間もなく、震災が起きました。さまざまな不安の中、自主的にお酒の安全性を検査し、結果をすぐ公表しました。県内の酒蔵には「俺たちから外に出向こう」と声をかけて、積極的に県外でPR活動をするようになったんです。
酒造りについても、「風評を払拭するには『おいしい酒』を造るしかない」という話になり、全国新酒鑑評会の金賞受賞数で日本一になることを目標に掲げました。その後、安全・安心に「おいしさ」が伴うお酒を造り続けて4年連続の日本一に。県全体として酒造りの底上げができている実感があります。
【地元のファンを大切に、丁寧に酒を造り続ける】
これからも、地元のファンを大事にしていきたいです。酒蔵が丁寧にお酒を造り続けて、福島の人に、福島の酒は最高だという誇りを持ってもらいたい。「ふくしまプライド。」につながるお酒を我々が出していく、それが大事だと思います。
県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター 醸造・食品科 科長 鈴木 賢二さん
【「吟醸マニュアル」を完成させ、酒蔵の技術を支える】
日本酒の醸造や研究を担当して20年以上になります。酒造りの方法はさまざまで、最初は蔵人の方に助言するにも苦慮しました。酒蔵との信頼関係が深まったのは、私が「吟醸マニュアル」というものを作成した平成14年のことでした。
当時、全国新酒鑑評会のきき酒会に参加したとき、福島の酒は熟成し過ぎている印象でした。こうした状況を改善するため、私は自分のノウハウを「吟醸マニュアル」としてまとめました。それをもとに若い杜氏さんが醸造した日本酒の評判が良くて、マニュアルが県内に広まったんです。その後、平成18年に全国新酒鑑評会で福島県が金賞受賞数日本一になり、今も私のマニュアルが県内の酒造りに生かされていることはとてもうれしいです。県清酒アカデミーでは地元杜氏の育成に力を入れており、若い力も着実に育っている「福島の酒」、これからがとても楽しみです。
県清酒アカデミー職業能力開発校について
福島県には、3年間かけて酒造りの技術や知識を習得する学び舎があります。醸造学や食品衛生法などの専門的テーマについて学び、「きき酒」の訓練や日本酒の醸造などの実習を行うカリキュラムにより、未来の杜氏が育っています。
23期生 星 里英さん [ (資)喜多の華酒造場]
入校して酒蔵の造り手同士のつながりができたことは財産です。おいしいお酒を造って、アカデミーの先生や他の蔵元さんにこれから恩返しをしていきたいです。
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平成30年春に第69回全国植樹祭を開催!
東日本大震災以降、被災地で行われる初めての全国植樹祭を南相馬市原町区雫(しどけ)地区で開催します!大会では、緑豊かなふるさとの再生と復興に向けて頑張っている福島県の姿を広く全国の皆さんに紹介します。
全国植樹祭とは?
戦後の荒れた森を再生するため、植樹と森林の大切さへの理解を深める取り組みとして、1950年(昭和25年)から毎年行われている行事です。天皇皇后両陛下のご臨席の下、県内外から多くの方に参加していただき、式典行事や記念植樹が行われます。福島県では、1970年(昭和45年)以来2回目の開催となります。
第69回全国植樹祭 ~育てよう 希望の森をいのちの森を~
これまで、海からの風や飛んでくる砂などから人々の暮らしを守るために、海岸防災林がつくられてきました。その多くが、震災の津波によって流されてしまったため、現在、県ではより強い「海岸防災林」づくりを進めています。大きな被害のあった南相馬市原町区雫地区で大会を開催することは、あらためて森林の大切さを考えていただくきっかけとなります。
全国植樹祭に向けた取り組みを紹介します!
小学生の皆さんに苗木を育てていただく「苗木のスクールステイ」とともに、現在、ご家庭や企業の皆さんにも苗木づくりに取り組んでいただく「苗木のホームステイ」をスタートしています。大切に育てていただいた苗木は、大会や県内各地の植樹イベントで使用します。
情報ボックス
復興ふくしまエコ大作戦! みんなでエコチャレジ
7月・8月の2ヶ月間、簡単にできる省エネにチャレンジし、今年と昨年の8月の電気使用量を比べてみよう!結果を応募用紙に記入してご応募ください。抽選で500名様に県産米「天のつぶ」新米5キログラムをプレゼントします。
■応募方法 県庁県環境共生課、最寄りの市町村役場または県地方振興局環境担当窓口で配布している応募用紙に必要事項を記入の上、投函してください。(メールでも可)
■応募期限 10月14日(金曜日) ※当日消印有効
■応募先 ecopo@fukushima-ondanka.org
◆問い合わせ先 県庁環境共生課 024(521)7248
住宅用太陽光発電補助制度のご案内
あなたの家にもソーラーパネルを設置しませんか?県内の住宅に太陽光発電システムを設置する方を対象に、1kW当たり4万円(4kW分まで、最大16万円)を補助します。詳しくはお問い合わせください。
■対象者 県内の住宅に太陽光発電を設置する個人など
■申請期限 平成29年2月28日(火曜日)まで
※補助申請総額が予算額に達した場合は、期間内であっても募集を締め切ります。
◆問い合わせ先 県再生可能エネルギー推進センター 024(526)0070
毎月第4日曜日も消費生活相談を行っています
県消費生活センターでは、毎月第4日曜日も電話での消費生活相談に対応しています。事前予約制で司法書士による相談も可能です。借金・多重債務問題や震災関連の問題など、さまざまな相談に対応しますので、ぜひご利用ください。
■相談時間 毎月第4日曜午前9時~午後4時30分
※ 平日の電話相談は午前9 時~午後6 時30分まで
◆問い合わせ先 県消費生活センター 024(521)0999 [相談専用]
「ふくしま健民アプリ」コンビニとの連携開始!
スマートフォンに無料の「ふくしま健民アプリ」をダウンロードし、毎日歩いたり、健康に関する質問に答えるとポイントが貯まります。基準ポイントを達成すると、約900ある県内の協力店で特典が受けられる「ふくしま健民カード」が発行されます。
さらに、県内のセブン-イレブン全店で対象商品と無料で交換できる期間限定のミッションがスタートしました。皆さんダウンロードして、ミッションをクリアしましょう!
◆問い合わせ先 県庁健康増進課 ☎024(521)7640
点字図書館だより
「移動点字図書館」in石川町について
石川町で「移動点字図書館」を開催します。家族や友人など皆さんでぜひご来場ください。
※参加は無料、どなたでも参加できます。
■日 時 11月6日(日曜日) 午前10時~午後3時
■会 場 石川町共同福祉施設 1階 多目的ホール (石川郡石川町字関根1-1)
■内 容 (1) 点字・録音図書の展示、利用登録の相談
(2) デイジー図書再生機の体験・点字体験
(3) 盲導犬や白杖を使った歩行体験
(4) 音声読み上げパソコン、身近な便利グッズの紹介
(5) 福祉機器・用具の展示・紹介
触って、話して、見て楽しむ美術鑑賞ワークショップ
■日 時 11月3日(木・祝) 午前10時30分~正午 、 午後2時~午後3時30分
※午前、午後とも同じ内容です。どちらかの時間帯でご来場ください。
■会 場 県立美術館 講義室(福島市森合字西養山1)
■講 師 真下 弥生 氏(ルーテル学院大学非常勤講師)
半田 こづえ 氏(筑波大学人間系障害科学域助教)
■参加費 無料
■対 象 中学生以上の視覚障がい者 各回5人程度
■内 容 県立美術館収蔵品の中から彫刻作品を中心に、視覚障がい者の方と晴眼者の方と一緒に作品鑑賞をします。作品を触ったり、みんなで話しをしながら作品を楽しみましょう。
■申込先 福島県点字図書館
■申込期限 10月20日(木曜日)
録音(デイジー)雑誌の紹介
当館では、録音雑誌を定期的に貸し出ししています。
紹介した月刊誌・週刊誌の書名以外にも多数ありますので、貸し出し希望の方はお問い合わせください。
・小説 「オール読売」「小説現代」「小説新潮」「小説すばる」「文学界」「文藝」「yom yom」
・政治経済 「アエラ」「サンデー毎日」
・健康情報誌 「安心」「壮快」「きょうの健康」
・旅行情報誌 「旅の手帖」「旅行読売」
・生活情報誌 「オレンジページ」「栄養と料理」「暮しの手帖」
・医学情報誌 「医道の日本」「理療」「科学」 など
◆県点字図書館 024(531)4950
みんなの広場
「ラジオ体操」 音訳奉仕員 石橋 菊子(福島市)
朝6時、家を出ます。田園や吾妻嶺を眺め、自然の移ろいを感じながら、20分弱歩いて信陵学習センターへ。ラジオ体操です。
到着しますともう大勢の皆さんが広い駐車場に集まり、三々五々談笑しています。毎日60人前後とか。大方が中高年の方々で、男性もかなりいらっしゃいます。
6時半、体操の開始です。ラジオ体操第1、第2、みんなの体操、やきとり爺さん体操の4つの体操をします。約25分位でしょうか。
インストラクターの先生方は6人。1年365日、1日の休みも無くボランティアで指導して下さいます。頭が下がります。体操が終わると出席記録帳に印を押していただいて(私の記録帳は休みがあって穴だらけですが)帰路につきます。朝の約1時間の運動です。
始めたのは、昨年の9月でした。日頃から運動の必要性・重要性を承知はしているものの行動には至らずでしたが、あるイベントでたまたま斜め後から撮られた写真を見て自分の身体の厚さに吃驚。
これはマズイ! また、喉を痛めて耳鼻咽喉科を受診しました時医師に「安定した声の維持」には何が一番大事かお尋ねしましたら即座に一言「腹筋です!」でした。音訳の先生方も一様におっしゃいます。「声は身体づくりから」。いよいよ待ったなしのラジオ体操開始でした。これからも長く音訳を続けて行けるよう、心新たに健康づくりを続けたいと思っております。
帰宅してからゆっくり朝食なので、ダイエット効果の方は疑問ですが・・・。
協力会だより
~日常生活用品(用具)の相談・あっせん~
視覚障がい者の日常生活自立支援のため、日常生活用品(用具)の相談・あっせんを常時行っています。
去る7月3日に開催された移動点字図書館(本宮市)および7月10日に開催された県ロ-ビジョンネットワ-クのフォ-ラム会場(郡山市)において、日常生活用品(用具)の相談・あっせんを行い、多くの方から好評でした。
「用品(用具)の一例」
・用紙類:標準点字用紙、点字プリンタ-用紙、ノ-ト類
・時計類:音声腕時計、音声時計キ-ホルダ-
・調理器具類:計量みそマドラ-、計量ポットさじかげん
・スポ-ツ用品:野球ボ-ル、サッカ-ボ-ル、バレ-ボ-ル
・ゲ-ム類:トランプ、オセロゲ-ム、立体囲碁盤アイゴ
・おもちゃ類:ロコモ予防の体操を音声で指導してくれる「ロコモ先生」、なでなでねこちゃんDX
・健康測定機器類:10分おきに気温と湿度を計測できる「おしゃべり熱中症計」(風邪ひき指数・温湿度計付き)
これらのほか、軽量特大折りたたみ傘やカッチン(安全つめきり)など多くの便利用品があります。
また、目が不自由でない方でも使えるものが多くあります。詳細については、事務局までお問合せ下さい。
◆県視覚障がい者協力会 024(533)4085(ファクス兼用)
生活支援センターだより
秋の教室のご案内
(1)白杖歩行スキルアップセミナー
歩行の専門家に基礎的な白杖の使い方、単独歩行を学びましょう。
■日時 11月19日(土曜日) 午前10時~12時
11月26日(土曜日) 午前10時~12時
■講師 県立盲学校教諭(歩行訓練士) 庄子 紀子 氏など
(2)文学講座(百人一首)
歌を味わい、カルタや坊主めくりで遊びましょう。詳細は支援センターにお問い合わせください。
■日時 11月26日(土曜日) 午後1時~午後3時
■講師 県立盲学校教諭 渡邊 寛子 氏
センター展示品のご紹介
今年度「活字読上げ装置 アイビジョンスピーチオ」が展示品に加わりました。この機器は音声コード(SPコード)が印刷された印刷物を読み上げるほか、コードがついていない普通の文書、新聞、本なども音声で読み上げできる装置です。価格は99,800円で、活字読上げ装置として給付対象品に該当する市町村があります。給付申請についてはお住まいの市町村にご確認ください。
パソコンやスマートフォンが苦手な方には便利な機器です。関心のある方は体験できますので、支援センターまでお越しください。
◆県視覚障がい者生活支援センター 024(535)5275
福祉協会だより
視覚障がい者のための「プレクストーク リンクポケット教室」
今年度も県共同募金会からの補助金を受けて、「視覚障がい者のためのプレクストーク リンクポケット教室」を開催します。講習会の日程や会場など詳細が決まり次第ご連絡します。
また、本年度も「パソコンの訪問指導」を行っています。訪問指導を希望される方は、当協会の事務局(県視覚障がい者生活支援センター)にご相談ください。
賛助会員を募集しています
当協会は、県内約6,000人の視覚障がい者のうち、220名あまりが入会して、県内外の視覚障がい者の福祉向上のために活動しています。
具体的な活動は、県点字図書館の管理運営、県視覚障がい者生活支援センターの業務、自立のための情報提供、社会参加を支援する研修会の開催、視覚障がい者スポーツの振興などです。このような活動を行うため、広く県民の皆さまに温かいご支援をお願いしています。詳しくは協会事務局にお問い合わせください。
■賛助会費 個人 1口3,000円以上
企業・団体 1口5,000円以上
◆県視覚障がい者福祉協会 024(535)5275